流通とは。

流通とマーケティングの違い
流通は時代と共に変化しています。1960年代は,流通とマーケティングは,ほぼ同一の概念と捉えられていました。現在,「マーケティング」は,製造業者,流通業者といった売り手が行う,“市場ニーズを知り,それに対応しての売れるしくみづくりに関する企業単位の活動”,と定義されます。対して,「流通」の概念は,“生産から消費に至る商品の流れと,これに関連しての物資の安定供給や価格の安定といった政府の政策決定にかかわる活動領域”までを指します。言葉をかえると流通は,国民経済の観点,マーケティングは企業それぞれの活動の観点からの概念であります。オンラインカジノのエコペイズという課金方法をご存知ですか?これも流通に関係しています。

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流通は社会の現況
戦後の流通政策は,1974年施行の大規模小売店舗法と許認可制度に代表されるように,一貫して中小商店の保護・振興の立場を取ってきました。しかし,1989年から90年にかけての「日米構造協議」で,政策転換が図られました。その象徴が大店法にかわって施行の大店立地法です。この法律は,大店店中心のまち作りへの政策転換を示すものです。しかしながら,市場経済と小規模域商業との調和は実現せず,商店街の歯抜け現象という言葉に示されるよう,零細商店の衰退は止まりません。1982年に従業員2人以上の商店数は103万6千店ありましたが,04年には53万9千店にまで減少しました。一方,イオン・ダイエー連合,セブン&アイ・ホールディングスといった巨大小売業グループの出現は,小売り側がメーカーとの価格決定の駆け引きで優勢に立つことを意味します。巨大な購買力を武器に仕入れ価格の引き下げを実現すれば,店頭での値下げを通じて消費者からの支持を得やすく,メーカーにとっては大きな脅威となります。すでに家電量販店業界,ドラッグストア業界でも同様の動きが加速しており,「川下主導の時代」に入りました。

 

生産と消費
生産者によって作られた製品が,消費者の手元に渡るまでには,3つの隔たりがあります。この生産と消費の間の時間,場所,人の3つの隔たりをとり結び,生産から消費へ向けて品物が流れる一連の活動が流通です。たとえば,農家で栽培・収穫されたキャベツやレタスは,生産地のJAや出荷組合に集荷され,消費地の卸売市場に運ばれ,そこでセリにかけられます。そして,仲卸業者などを経由して,スーパーや青果店の店頭に並び,消費者の手に渡るという手順をとります。この一連の流れが,キャベツやレタスという商品の「流通」というわけです。そして,時間,場所の隔たりを取り結ぶのが,商品の運送,保管といった物的流通(物流)と呼ばれる活動です。そして,商的流通(商流)と呼ばれる商取引により,生産者と消費者との人的な隔たりが結ばれます。この一連の活動に携わるのが流通業者です。狭義の流通業者は,問屋,小売業を指します。広義には,運送業者,ネット販売に関係する情報事業者などを含みます。

 

小売業や卸売業は,生産者から消費者に円滑に商品を供給する橋渡し,パート・アルバイト従業員を中心に多くの人に働く場を提供するなど,日本経済の発展に貢献してきました。流通が経済の中に占める比重も大です。総務省労働力調査によると,就業者6424万人のうち,卸売・小売業,飲食店就業者は,1233万人と,19%と製造業とほぼ同数の割合を占めます。また,家計消費支出は約300兆円,小売業販売額が約135兆円と,その動向が経済に及ぼす影響は大きいものがあります。